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【9/22(日) 東京ワーク】 ~所感と解説~     

2019/09/24
9/22(日)東京にてワークを開催しました。


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ワークで使用した「蛇の回転」錯視図


【今回の主なメニュー】

・いきなり瞑想(準備なく座る)
・姿勢の調整
・脳の活性化
・内部の目と意識の立体視の確立(集中と拡散を両立させる具体的なポイント)
・自発的な祈りの発動
・対象のない祈りと座禅の型の関係性
・マイクロサッカード(眼球不随意運動)と世界の顕れ
・肉体の目の動体視力
・内部の目の動体視力
・動体視力で思考を見切る
・一点集中と五感発動の瞬間



*******************
【所感と解説】


今回は継続して参加されている方のみだったため、瞑想の具体的な説明と実践がメインとなりました。


まずはじめに前回( ⇒その1 / ⇒その2 )からひきつづき、基本形として以下の
プロセスを復習していただきました。

※対象のない祈り⇒放下した祈りと姿勢の型の両立⇒丹田の奥へ呼吸とともに入る⇒
さらに奥深く肉体と意識の境界に入る⇒サマタ瞑想(一点集中)の自動化


この基本が確立されていないと次の段階(起こってくる現象を受動的に気づく)へ進んでも気づきの
切れ味が鈍くなってしまうため反復練習が必要となります。

私の経験から、基本の段階でポイントがズレたまま先へ進めなくなる方を多く見てきたので、どこを
どうピンポイントで意識すればよいのかできるかぎり具体的に指示するようにしています。

その方が今、どのような意識でどこに焦点をあわせてどの深さで集中しているかは、見れば即座に
わかります。

それは神秘的で曖昧な霊能力のようなものではなく、パっと見た瞬間に内側のコアからスキャン
して相対的なズレの「感触」を直接測るような具体的な感覚です。

(ここで自身のエゴを発動させ、その方の表面的な感情や思考と同調して一緒に揺らいでしまうと
「エンパス」のように苦しみが発生してしまうため、あくまでもコアのブレないところから
ニュートラルに見ることが必要となります。)


基本の復習の後、次の段階へ進むための土台となる「内部の目」の具体的な位置と見方について
ワークしました。

方法としては以下のプロセスとなります。

①空間の水平方向の全体を見る
②壁などの一点の対象物を見る
③ ①と②を繰り返し肉体の目における集中と拡散のフォーカスの違いに気づく
④肉体の目のフォーカスにおいては①と②の「見ること」が同時に成り立たないことに気づく
⑤次に「内部の目」の位置(目の奥4~5センチ)で壁の一点を見る
(肉体の目のフォーカスを前方方向へ動かさずに内部の一点に像を置くように映す)
⑥内部の目に壁の一点をはっきり映しつつ肉体の目に映った空間全体を同時に眺める
(①と②が同時に成り立つ)
⑦このとき「見る」ことのフォーカスが立体的になり観察者の視点と定点が転換する

例えば、サマタ瞑想の初歩段階として光の球を内的視野でサードアイ方向へ映しだして見ていく流派
がありますが、このとき「見ること」が肉体の目で見る感覚と無意識に連動してしまっていると対象を
見ようとした瞬間に光は消えてしまいます。

しかし、上記の内部の目のフォーカス感覚が確立していれば光の球をはっきりと「置いて」おいたまま、
回転させたり動かしたりすることが可能になります。

(とはいえ、私は光を見る方法はあまりお勧めしていません。なぜなら、光自体にエゴが満足する
ような意味を見いだそうとしたり、見える見えないにこだわったりすることが妄想につながりやすい
からです。ただし、このような現象が受動的に起こってくること自体は集中力の高まりのひとつの
目安になることはあります。ちなみに、光がみえて全体に広がってまぶしくなるのは肉体の目と前方
方向の注意のベクトルが連動しているためであり、集中のレベルとしては浅いものです)

内部の目の位置については以前、ワークで触れたことがあったのですが、今回はより具体的な
フォーカスの使い方についての練習だったため、参加者さんにとって⑥から先は難しかったようですが、
ある程度反復練習すればポイントをつかむのはそれほど難しいことではありません。

(少し前に「マジックアイ」という立体視の訓練が流行りましたが、難易度としては同じぐらいだと思います。
ただしその目的とメカニズムはまったく異なります。)


なぜ次の段階へ進むためにこの視点の転換が必要かというと、この見方が確立していないと
「起こってくる現象を受動的に見切っていく」ときに、肉体の目のフォーカスと意図のベクトルが
無意識的に同時に連動して動いてしまい、その瞬間に「自分が見ている」という能動的な自我感覚
が発生してしまうからです。

また、これらの連動した動きによる認識は見た瞬間そのものとの時差を生み出します。

この時差は普段の生活では気づかれていませんが、実は想像以上に遅く、この「遅れ」が世界の
幻想と錯覚を生み出す元となっています。

これについては次の動体視力のワークにも関係してきます。


動体視力の説明に入る前に、まず一番上にあげた「蛇の回転」図を見てもらいました。

これは有名な錯視図ですが、じっと見続けていると図が動き始めます。

なぜ動きはじめるかというと、私たちは普段、外界の一点を止まって見ているときも実は高速
(0.01~0.3秒程度)で眼球が動き続けていて、この運動(サッカ(ケ)ード)による眼球の揺れを画像
の動きとして認識してしまうからです。

この眼球運動は不随意に起こり普段は意識されておらず、自身でコントロールして止めようとする
ことはできないのですが、なぜ眼球の動きとともに世界が一緒に動いて見えないかというと、眼球が
動いた瞬間は神経への刺激が遮断され、その瞬間は認識されないからといわれています。

つまり私たちの認識はマイクロサッカードの視点移動の瞬間は空白になっているということになります。

しかし私たちはこの空白を空白として認識することはなく、映画のフィルムに例えるならば、途切れた
空白の瞬間に、一瞬前に認識した画像を挿入して補正・認識しているのです。

私はこの空白の補正の瞬間に認識の「ゆらぎ」が起こり、このゆらぎの間に個々の世界の認識が
自動的に取捨選択されているのではないかと予測しています。(この「ゆらぎ」の瞬間は次に述べる黒点
のワークでも観察することができます。「ゆらぎ」の瞬間、気絶が起こっていることがわかります。)


非常に興味深いのは、眼球の動き(固視微動)が起こらない場合、見ているもの自体が消えてしまうと
いうことです。(トロクスラー効果※)

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※中央の+を見続けると周囲の色が消える


私たちは一定の同じ刺激が続きその刺激に網膜の細胞が慣れてしまうと、見ていた対象物自体を認識
できなくなってしまうのです。

つまり、私たちは常に「動き続け」「刺激を受け取り続ける」ことによって世界という顕れを持続させている
ということになります。

さらに興味深いことに、五感に入ってくる刺激に注意が向いた直後は、サッカードの運動が起こりづらく
なるという研究結果があります。

この辺りに「気づき」の性質と世界の顕れの関連性が見られると感じるのですが、この話は長くなるので
また次の機会にしたいと思います。
(「気づき」と「注意」の違いについても折をみてお話します)


次に以下の黒点の図を見てもらいました。

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この黒点の一点に集中し続けようとすると、上記のマイクロサッカードによる視点の移動とそれに伴う
認識の空白とゆらぎの瞬間を観察することができます。

視点を一点に集めて集中しようとすればするほど、そこからチラチラとズレようとする瞬間や視点の
動きがはっきり見えてきます。

また、もう少し集中力が高まるとこのズレの瞬間に空白になってその直後にふらふらっと思考が顕れる
様子も観察することができます。

これはシンプルですが私たちの認識の構造を知るためには効果的なワークです。

(この一点集中の点を意図的に丹田に置くのが座禅の形のサマタ瞑想となります。丹田に定めるのは
心身の構造的に利にかなっているためです)


この、チラチラと動きズレようとする瞬間を見切るために先の動体視力が関係してくることに
なります。

まず、通常スポーツ選手が訓練で行うような「肉体の目」の動体視力を鍛えるワークを行いました。

ネット上にもやり方はたくさん出ているので方法は割愛しますが、手を肩幅ぐらいに開いて左右
の指を交互にすばやく見たりします。

このワークをしばらく行った後「肉体の目」から「内部の目」の動体視力の発見に移行します。

これは内部の目自体が認識されていないと難しいのですが、内部の目で見るときは肉体の目
と違って意識内で動く瞬間(意識に触れる瞬間)の事象を見切るときには「移動」はしません。

先に述べたように、内部の目は事象を映し、見るというよりは触れているような感覚に近い
ものだからです。

しかし、動かないといっても、止まっているわけではなく、高速に次々と触れてくる事象を
感知しています。

この感知の鋭利さが「意識の動体視力」ともいうべき感覚に近いのです。

この内部の目は意識が気づきとともに生まれる場の境界線上にあり、それ自体を見る
ことはできません。

またその目は本来、受動的に立ち顕れてくるものなのですが、訓練の段階では便宜上の
定点として設置しています。

(では、いわゆる観察者は「どこ」にいるのか?という話は長くなるのでまたの機会に
したいと思います)

この目の感覚でふたたび黒点を見てみると、これまで無意識に排除されていた様々な現象や
動きが次々と起こり続けていることがより明確に観察されるようになります。


ここで注意すべきなのは、集中とは動きを止めることではない、ということです。

むしろ集中が高まれば高まるほど、現象の動きと発生の瞬間はより微細なレベルで次々に
明確に見切られていくことになります。

なぜなら、この世界はあらゆることが膨大かつ高速で起こり続けているにもかかわらず、普段
私たちはそのほんの一部を粗く遅い意識で自分に関連する部分のみを切り取って認識している
にすぎないのですが、集中力が高まると高性能の顕微鏡とカメラを内部の目に直接はめ込んだ
ような認識になるからです。

このレベルになるとこれまで無視されていた極小レベルの刺激が拡大されて「触れて」
くるようになります。


ここで、ある参加者さんが「瞑想ってものすごく忙しいんですね」という感想を漏らされました。

確かに、怒涛のように次々と起こってくる現象を見切っていこうとすると居眠りしたり退屈したり
する暇は一切ないのですが、忙しいというのは少し違うのです。

というのは、初歩的な段階では「見る」ということを意識的に行っているため、自分が能動的に
「忙しく」やっている感覚がするのですが、集中力と見ることが自動的に働くレベルが確立すれば
あとはジェットコースターに乗っているように怒涛の展開をただ眺めていればいいということに
なります。
(とはいえ、その段階はその段階で、休んで止まっているわけではなく危うい綱渡りをし続けて
いる状態なのですが)


少し話はそれますが、この瞬間に触れた事象というのは一見どんなに些細なことであっても実は
とてつもないものなのです。

というのは、直線的な時間の流れとそれを前提としたカルマの構造からみたとき、この瞬間は
ありとあらゆる過去と今この瞬間の宇宙の動きとカルマの引き合いが一点に集中した結果
だからです。

この世界においては、どの瞬間も例外なくこの法則の下にあります。

だからこの瞬間を見るということは、すべてを含んだ結果の一点の「観察者」としてあるという
ことになるのです。

「観察者」であること自体に気づかずこの瞬間を流れていくことはすなわち、結果が原因となって
眠ったまま次の展開が起こっていくということです。

それに対し、「観察者」であること自体を自覚しつつこの瞬間に気づくこととは、大げさでなく、
すべてを含む結果としてのこの瞬間を「(盲目的な次の展開の原因となることから)救った」
ということになるのです。

このことを自覚したとき、居眠りしたり退屈したりしてる場合ではない、ということに気づくのです。


さて、上記の内的な動体視力の発見をふまえたうえで、基礎的な型(祈り・丹田・姿勢)に入りつつ
目をつぶり、まずは「思考」に特化してその発生の瞬間を観察していただきました。

しばらく座った後に、思考が出る瞬間の空白やゆらぎやズレ、どこにどのような感触で出るのか、
思考のレベル(言葉になったもの/ならないもの、イメージをともなうもの、感覚をともなうものなど)、
思考の連動、等をレポートしていただいたのですが、予想以上に繊細に細かく観察されており短時間
とはいえワークの成果が見られました。

本来は、思考に限らず受動的に触れてくるすべての事象(仏教的にいえば眼・耳・鼻・舌・心・意に
触れるもの)を等価に見ていくのですが、訓練の一歩として今回は時間的な都合もあり「思考」と「音」
にターゲットを絞って見てもらいました。

「音」の観察については気づきのベクトルの移動や定点感覚や響きの場、陥りやすい気づきの勘違い
のパターンなど注意点があるのですが、五感を分解してひとつづつ観察するワークは引き続き行おうと
思うので、説明は次回とします。



*******************
ワーク開催は去年の9月からはじまり、今回でちょうど1年経ちました。

継続して参加してくださる皆様のおかけで徐々に話が通じやすくなり微細なレベルへ入って
いくための下地ができてきました。

この場をもって皆様に御礼申し上げます。

もちろん、新規の方もいつからでも途中参加可能です。


次回は10/13(日)開催を予定しています。

ご興味がある方はまずはメルマガに登録のうえご応募ください。

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ワーク用の走り書きメモ群(1年でこの3倍の量になりました)


untitled.jpg
ワーク中に撮られた謎のポーズ




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10/13(日) 18:30~21:30  「東京ワーク開催日時が決定しました」      | 【ワーク参加にあたっての推奨事項】      

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